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2023.9.20 ブログ

インボイス制度の被害者は?

皆様こんにちは。
税理士の津谷です。
ブログの更新が空いてしまいました。

本日はインボイス制度について書きます。

いよいよ来月から導入されますね。

どんな制度か、はググれば出てくるので割愛します。

今回のインボイス制度の真の被害者は誰なのでしょう?
1.今まで免税事業者であった売上1,000万円未満の人
2.免税事業者を多く抱えている元請
3.企業の経理担当者
4.税理士事務所

皆さんはどれだと思いますか?

1.今まで免税事業者であった方
 インボイス登録をする事により今まで免税の恩恵を受けていた消費税を
 支払わないといけなくなる。
 負担増だ!被害者だ!と騒いでいますね。
 
 一理あります。
 今まで負担義務が無かったものを支払うわけなので
 純粋に手取り金額が下がりますし。被害者っぽいですね。
 これを打開するためにはもっと稼ぐ、しかありません。
 事業主としてやっているのであれば売上1,000万円は超えましょう、
 という事しかないと思います。
 副業であるならば1,000万円未満というのは分かりますが
 本業で1,000万円を超えてこないと中々キツいと思います。

2.下請けがたくさんいてそのほとんどが免税事業者
  下請けがインボイス登録をしてくれれば何の問題も無いです。
  インボイス登録をしなかった場合、
  こちらで負担する、値下げする、取引をやめる、事を検討しなくてはいけません。
  とりあえず3年間は猶予期間として
  登録していない下請けへの支払いについても8割が控除できるという特例があります。
  つまり2%分の負担を元請がするという事です。
 
3.企業の経理担当者
 自社はインボイス登録をしていると仮定して
 会社が行う全ての支払いについてインボイス番号の確認をしなければなりません。
 これは相当な負担増です。とてもめんどくさいです。
 ですがこれをやっておかないと自社の消費税の納税額に影響を及ぼします。

4.税理士事務所
 3番と同様です。全ての領収書や請求書を確認していかなければなりません。
 相当大変です。正直やり切れるのかどうか不明です。
 実際税務調査が来ても税務署も確認しないと思います。

果たして誰が一番の被害者なのでしょうか。

インボイス導入により税収の増加見込みは年間2,500億円と試算されています。
企業の事務コストの増加額は月間で3,400億円の増加と試算されています。
突っ込みどころが多すぎて笑えます。

これを機に不要なシステムを売ろうとしてくる業者が非常に多いです。
中小企業にはどう考えても不要です。

果たしてこれは何のためにやるのでしょう。。。

インボイスが浸透した後には
おそらく税率アップが待っている事だと思います。
その時が国側の本当の稼ぎ時です。

私たち国民が今のうちにできる事は、
収入を一つの柱に頼るのではなく、
様々なルートからの収入を作る事だと思います。

多少の税率アップがきてもビクともしない
盤石の態勢を今のうちに築いておきましょう。

税理士法人LECT
津谷